最近の闇金は、正規の貸金業者と違いがわからないほど、充実した公式サイトを持っているところも多く、素人が簡単に見分けるのが難しくなっています。
そのため、闇金だと知らずにお金を借りてしまい、トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。
今回は、闇金と正規の貸金業者の簡単な見分け方を紹介するとともに、闇金被害に遭ったときの対処法を紹介します。
闇金業者を見分ける5つの方法
闇金の見分け方は複数ありますが、これから紹介する5つの方法を覚えておけば、闇金を利用するリスクを最小限に抑えられます。
1.固定電話番号がない
正規の貸金業者は、固定電話の登録が必須となっています。
公式サイトや広告チラシなどに携帯電話番号しか記載していない業者は、まず闇金だと疑ったほうがいいでしょう。
闇金は足がつくことを怖れています。
そのため、固定電話ではなく、他人名義の携帯電話を利用しているのです。
このような業者と取引してしまうと、行方をくらまされて連絡を取れなくなる可能性があります。
きちんと固定電話の番号が記載されているとこを利用しましょう。
固定電話が記載されていても、住所の記載がない、ビル名まで詳しく記載されていない業者には注意が必要です。
運営会社や住所、連絡先の電話番号がすべてわからない業者からお金を借りるのは論外です。
2.貸金業登録をしていない
無登録で営業することは貸金業法で認められていません。
正規の貸金業者であれば、公式サイトに必ず貸金業登録番号が記載されているはずです。
登録がない場合には、闇金である可能性が非常に高いといえます。
ただし、適当な番号を記載している闇金もあるので、貸金業登録番号が記載されていても安心はできません。
その場合は、金融庁のサイトを利用してみましょう。
金融庁のサイト内にある貸金業者情報検索ページを利用すれば、貸金業登録を受けているかどうかを判断できます。
登録番号、所在地、名称、代表者名、電話番号を入力して検索できますが、業者の名称などがわからない場合は、電話番号だけでも検索可能です。
検索結果で「該当なし」と表示されれば、無登録業者となります。
3.上限金利を超えている
正規の貸金業者は、法律で定められた上限金利の範囲内で営業しています。
しかし、闇金は違法業者なので、上限金利をはるかに超えた金利でお金を貸し付け用途します。
金利は年利20％を超えると違法です。
利息制限法では、金利の上限を以下のように定めています。
10万円未満：年率20%
10万円〜100万円未満：年率18%
100万円以上：年率15%
この年利を超えた貸し付けをしている業者は、闇金と思って間違いないでしょう。
法定利息を超える違法業者からお金を借りてはいけません。
闇金の場合は、年利や返済方法などを隠していたり、しっかり説明しなかったりするケースがあります。
年利がどれくらになるのか事前にきちんと確認することが大事です。
また、闇金は高額な貸し付けを行わず、1〜5万円の少額を貸し付け、高い利息を取るのが基本です。
10万円、100万円といった高い金額を貸すことはあまりありません。
回収リスクを減らすために、まずは少額から貸し出すのです。
4.勧誘の言葉が胡散臭い
・金融ブラックでもOK
・誰でも審査に通る
・確実に融資します
・必ず貸します
・安定収入がなくても大丈夫
・〇万円まで無条件貸付
・他社で断られた人も融資可能
このような胡散臭い勧誘の言葉で宣伝している業者には要注意です。
きちんと審査を行っている正規の貸金業者であれば、誰でも審査に通るはずがありません。
金融ブラックや無収入の人でもお金を借りられるのは、違法な闇金業者だけです。
正規業者は、誇大広告を出すことはありません。
甘い勧誘言葉に誘われて、お金を借りることはやめましょう。
5.インターネット上で活動している
最近の闇金は、活動の場をインターネット上に移しています。
ツイッターなどのSNSや掲示板、LINEなどを利用して、お金を貸そうとしてくるので注意が必要です。
例えば、ツイッターや個人間融資掲示板などに「お金借りたい」などと投稿すると、闇金から「お金貸します」とリプライやDMが来ることがあります。
普通に考えればわかることですが、見ず知らずの相手にお金を貸す人などいません。
「お金貸します」と返信してくる人や募集している人のほとんどは、闇金だと考えたほうが良いでしょう。
お金に困っている人は、闇金にとって格好のターゲットです。
親切な人を装って近づいてくる人は闇金なので、安易に信じてはいけません。
SNSやLINEなどを利用して、お金を借りる行為はやめましょう。
また、ホームページの文言だけを信じて利用するのも危険です。
名前を聞いたことがない業者からお金を借りる場合は、その業者の会社名や所在地、連絡先や口コミ評判などを調べて、闇金かどうかを必ず見分けるようにしてください。
闇金とサラ金の見分け方については、こちらの記事で紹介しています。
shakkin-kaiketsu.hatenablog.com
闇金の新しい手口
闇金は時代の変化とともに、どんどん巧妙化しています。
恐ろしいことに、闇金がすぐ身近に潜んでいるのです。
親切そうに見えたり、正規の貸金業者に見えたりするため、被害を受ける人が後を絶ちません。
なんの知識も持たずに生活していると、闇金の手口に引っかかる可能性があります。
闇金の被害に遭わないようにするためにも、闇金の新しい手口について事前に把握しておきましょう。
後払い現金化
後払い現金化は、利用者に商品を後払いで購入させ、支払日に手数料と一緒に返済させる手口です。
支払日は給料日に設定されていることが多く、サービスの内容は給料ファクタリングと酷似しています。
ただ、給料ファクタリングは金融庁から「貸金業にあたる」という見解が出されたため、多くの業者がすでに廃業しています。
そのため、後払い現金化は、給料ファクタリングで廃業に追い込まれた業者が始めた後釜サービスといえます。
後払い現金化サービスは2020年から急増しており、コロナウイルスの感染拡大によってお金に困った人を中心に利用者が増えています。
手数料は非常に高額に設定されており、その悪質さは給料ファクタリングと変わりません。
すでに多くの被害者が出ており、専門家や金融庁なども調査を始めているので、今後は後払いサービスも廃業する業者が増えるかもしれません。
後払い現金化の危険性については、こちらの記事でも紹介しています。
shakkin-kaiketsu.hatenablog.com
チケット金融
チケット金融とは、新幹線などの回数券などを後払いで販売し、指定した金券ショップで売却させ、利用者に多額の手数料を請求する手口です。
チケットを後払いで販売する業者と金券ショップは裏で繋がっており、闇金にとって損にならない金額で売買をおこないます。
チケット金融の詳細は、こちらの記事でも確認できます。
shakkin-kaiketsu.hatenablog.com
車金融
車金融は、車を担保にしてお金を貸し付ける手口のことです。
担保があるため、審査は比較的スムーズに進みますが、借りられる金額は少額です。
また、手数料も高額に設定されていることが多く、返済が少しでも遅れると車を転売されることもあります。
正規な業者もありますが、闇金が多く潜んでいるので、利用するのはやめましょう。
shakkin-kaiketsu.hatenablog.com
ソフト闇金
ソフト闇金とは、親切な対応をアピールしている闇金業者のことです。
返済を滞っても恫喝まがいの厳しい取り立ては行わず、優しい対応をすることをアピールしていいます。
しかし、高い金利でお金を貸し付けており、違法業者であることに変わりありません。
公式ホームページで闇金であることを堂々とアピールしており、すでに警察に摘発された業者もあります。
実態は従来の闇金と同じで悪質です。
shakkin-kaiketsu.hatenablog.com
ここで紹介した闇金の手口はほんの一部です。
各都道府県の警察のホームページなどでも、闇金被害にあわないための方法などが紹介されているので、参考にしてみてください。
闇金を利用して被害に遭ったときの対処法
闇金業者だと気付かずに利用して被害に遭ってしまった人も多いと思います。
闇金を利用してしまったときに、どのように対処すれば良いのでしょうか？
間違った対処をすると、事態がさらに深刻化することもあるので注意が必要です。
闇金に返済しない
闇金業者は違法に営業している悪質な業者です。
そのため、闇金から借りたお金は一切返済する必要はありません。
しかし、「返済しなければならない」と自分を追い込んでしまい、闇金に請求されるままにお金を払い続ける人もいます。
闇金にとって、お金を払う利用者は「良いカモ」でしかありません。
請求がなくなるどころか、どんどん請求が加速していきます。
闇金業者との関係を断ちたい場合には、まず返済をストップすることが大事です。
ただし、ただ返済をストップするだけだと、闇金からの取り立てや嫌がらせが激しくなるので、法律の専門家に相談して対処する必要があります。
法律の専門家に相談する
闇金の借金を返済できない、嫌がらせを受けている、などの悩みを抱えている方は、弁護士や司法書士に相談しましょう。
法律の専門家を介して闇金に対応すれば、闇金からの督促や取り立て、嫌がらせなどを即日ストップできます。
闇金は違法行為を行っているため、一番苦手としているのが法律の専門家です。
そのため「弁護士に相談しても無駄だ」などと脅してくることもありますが、間に受ける必要はありません。
警察に逮捕されることを恐れているため、このような脅しをするだけです。
すぐに弁護士や司法書士に相談して、闇金トラブルを解決してもらいましょう。
ただし、法律の専門家であれば誰でもいいというわけではありません。
闇金対応の実績豊富な専門家に依頼しましょう。
相談だけなら無料で対応してくれる専門家も多く、支払い方法も分割払いや後払いなどが用意されています。
専門家に依頼するとなると5万円前後の費用がかかりますが、闇金に払い続けなければならないお金がなくなることを考えれば、メリットのほうが大きいといえます。
闇金対応の実績豊富な事務所は「平柳司法書士事務所」ですね！一度口コミを覗いてみると良いでしょう。
＞＞平柳司法書士事務所の口コミ評判を見る
一人で対処するのは危険
法律の専門家に相談するとお金がかかる...。
だからといって、一人で闇金に対処しようとするのは大変危険です。
闇金は違法行為を行う悪質な業者です。
下手に抵抗すると、嫌がらせがどんどんエスカレートしていき、事態はより一層悪化してしまいます。
暴力や脅迫などの犯罪行為をされる可能性もあるので、一人で解決しようとするのはやめましょう。
まずは法律の専門家に相談し、実際に暴力などの被害を受けた場合は、警察に相談しましょう。
まとめ
今回紹介した闇金の見分け方を把握しておけば、トラブルに巻き込まれることはありません。
近年はインターネットやスマホの普及により、簡単にお金を借りれるようになりましたが、便利さの裏に大きな危険が潜んでいます。
相手のことをよく調べもせずにお金を借りるのはやめましょう。
必ず闇金かどうか確認してから、お金を借りるようにしてください。
「自分は大丈夫」
「自分は被害に遭うことはない」
と、変な自信を持っている人ほど引っかかりやすいので注意が必要です。
また、お金に困っているときは、正常な判断をしにくくなります。
闇金を利用すれば、一時的にお金は増えますが、闇金と一度でも関係を持ってしまうと、個人情報が出回り、架空請求や押し貸しなどの被害に遭います。
家族にも影響が及ぶことがあるので、安易な判断で利用するのはやめましょう。
万が一、闇金業者を利用してしまった場合は、すぐに弁護士や司法書士に相談して対応してもらいましょう。
法律の専門家に相談すれば、借金を減額したり帳消しにしたりすることも可能です。
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